緊張しながら私は階段を降りた。
既に背中は汗でじっとりと湿っていた。
木製の扉をノックする。
できるだけ謙虚にノックする。
コンコンという音でさえ、これからお会いする人にはできるだけ謙虚に聞こえるように。
ギイィとゆっくりとドアが開く。
「は、はじめまして…理名と申します…」
「あなたが理名さんね。いつもTwitterは拝見してるわ。ねえ見て?あなた。思ったよりも美人さん」
「おー。まあ、とりあえず入んな」
「失礼いたします…」
【入んな】そんな命令口調に私の心臓はドクドクと速度を上げた。
「なあに?緊張してるの?」
「はい…」
「おいおいw自分から志願してきたんだろ?」
「……そうです」
「しかし、お前みたいなS女気取りの女が、俺たちみたいなドS夫婦に応募してくるなんてなw」
「………」
「あなたの小説見たわよ。なんかいつも物語の中でM男とかM女とか虐めてるよね」
「はい…」
「読んだ読んだw結構ハードだよなw内容」
「ありがとうございます…」
「とりあえず色々お話を聞いてみたいわね。でも、その前に理名ちゃん。指定の恰好はしてきたの?」
「はい……」
「じゃあ、とっとと脱いでみせないとなwお前、いつも偉そうにツイートしてるけど、言われないとそんなこともわかんないのか?」
「ご、ごめんなさい…ぬ、脱ぎます…」
「所詮リアルで会ったらこんなものなのよね」
「……脱ぎました」
「wwww。おいおいwあのイラストと同じじゃねーかw」
「はい…実際に持ってる服をイラスト化したので……」
「でも、おかしいわね。あのイラストはもっとクールに澄ましてるけど、なんでそんなに"今"のあなたは赤面してるの?」
「あとおめーさ、脱いだらなんていうんだよ。お前の小説のキャラならなんていうか考えて言え」
「……わ、わたしの、、恥ずかしいお、オマ×コに食い込んだボンテージ姿を、見てください…」
「たくさん見てやるから自分で両手でギリギリまで上に引っ張り上げて話せ」
「そうね。その椅子に立って。良く見えるようにやりなさい」
「はい……引っ張ります…」
「情けねー格好だなw」
「一気に何の威厳もないわね。こいつ」
「普段は威厳のある雰囲気漂わせてMどもに偉そーなこと言ってるくせに、もう感じてるんじゃねーか?w」
「そのボンテージ姿で、そのポーズ笑。一番屈辱的ね」
「ああう……い、痛い…」
「痛い?全然だめね。どこが痛いかも下品に言えないなんて」
「お仕置きにそのままそこで自分の突起弄りながら自己紹介しろ。突起ってなんのことだ?自分で言ってみろよ。”小説”風になwカッカッカwwwww」
「は、はい……り、理名の、、、め、、めすぶた理名の恥ずかしい突起は…く、くr」
(つづ………かない)
(重要)本当に続かないです笑(重要)
2022.3.9 追加
フォロワー1000人記念で当選された方のみに公開していましたが、
特別に本日より公開します。
続き:1話終了じゃなかった